日本ウェラー・ザン・ウェル学会 シンポジウム2011 ~ その②
安保先生の講演は、癌の成因についてのお話でした。
私たちの体は60兆~70兆個の細胞からなりますが、その細胞の中にはミトコンドリアと言う細胞小器官があります。ミトコンドリアは、エネルギー物質ATPやホルモンの産生等様々な機能を有しています。このミトコンドリア、実は太古の昔、細胞に寄生した微生物であることが分かっています。
地球に酸素が存在しなかった時代、生物(嫌気性生物 = 酸素を嫌う生物)は、エネルギーを光合成や醗酵によって得ていました。光合成によって作られた酸素が大気中に増えてくると(酸素濃度が高まってくると)、今度は酸素を利用してエネルギーを作る生物(好気性生物 = 酸素を好む生物)が誕生しました。ミトコンドリアはその好気性生物の一種でした。
私たちの起源の細胞は、やがてミトコンドリアと共生するようになり、現在の細胞の形態が形作られました。そして私たちは、ミトコンドリアのお陰で効率的にエネルギー(ATP)を産生することができるようになりました。このエネルギー産生の形態を内呼吸と言います。
一方、酸素を利用しないでエネルギーを産生する形態を解糖系と言い、産生効率は非常に悪いですが、無酸素的にエネルギーを作れるので、100m走のような瞬発力の必要な時に活躍します。
私たちの細胞は、皮膚・腸上皮・精子のようにミトコンドリアの少ない細胞と、心筋のようにミトコンドリアが多い細胞があります。ミトコンドリアが少ない細胞は細胞分裂が頻繁に行われ、ミトコンドリアが多い細胞は分裂の頻度が少ないことが分かっています。実は癌細胞もミトコンドリアが少なく、細胞分裂は頻繁に行われます。
安保先生はその点に着目し、過労やストレス、その他様々な要因から細胞内環境が継続的に酸素不足になるとミトコンドリアが細胞から抜け出し、場合によっては異常細胞(癌細胞)となり、分裂を絶え間なく続けるようになると述べられました。
つまりガンの原因は、食品添加物等の発がん物質が主要な要因ではなく、酸素不足を生む偏った生き方が本来の原因であると結論付けられました。
従ってガンを予防あるいは克服するには、過労やストレス、不適切な食事等を是正し、歪んだ生活習慣を整えることが肝要であり、また酸素を十分に摂取しそれを循環させるには、深呼吸と体を温めることが有効であると述べられました。
とは言いましても、放射線物質、ダイオキシン、農薬、アスベスト、電磁波等、これらの物質が健康に大きな悪影響を与えるのは周知のことですから、これらを避ける、あるいは体内から排泄する(デトックス)ことも留意すべき事項と私は考えています。
なお上記の安保先生の理論は、Healthと言う医学雑誌に「がん患者の内部環境と提言:発癌は不利な内部環境を克服する解糖系への適応応答である」と言うタイトルで掲載されました。
また一般書籍としては、「人が病気になるたった2つの原因」に詳しく書かれています。
私たちの体は60兆~70兆個の細胞からなりますが、その細胞の中にはミトコンドリアと言う細胞小器官があります。ミトコンドリアは、エネルギー物質ATPやホルモンの産生等様々な機能を有しています。このミトコンドリア、実は太古の昔、細胞に寄生した微生物であることが分かっています。
地球に酸素が存在しなかった時代、生物(嫌気性生物 = 酸素を嫌う生物)は、エネルギーを光合成や醗酵によって得ていました。光合成によって作られた酸素が大気中に増えてくると(酸素濃度が高まってくると)、今度は酸素を利用してエネルギーを作る生物(好気性生物 = 酸素を好む生物)が誕生しました。ミトコンドリアはその好気性生物の一種でした。
私たちの起源の細胞は、やがてミトコンドリアと共生するようになり、現在の細胞の形態が形作られました。そして私たちは、ミトコンドリアのお陰で効率的にエネルギー(ATP)を産生することができるようになりました。このエネルギー産生の形態を内呼吸と言います。
一方、酸素を利用しないでエネルギーを産生する形態を解糖系と言い、産生効率は非常に悪いですが、無酸素的にエネルギーを作れるので、100m走のような瞬発力の必要な時に活躍します。
私たちの細胞は、皮膚・腸上皮・精子のようにミトコンドリアの少ない細胞と、心筋のようにミトコンドリアが多い細胞があります。ミトコンドリアが少ない細胞は細胞分裂が頻繁に行われ、ミトコンドリアが多い細胞は分裂の頻度が少ないことが分かっています。実は癌細胞もミトコンドリアが少なく、細胞分裂は頻繁に行われます。
安保先生はその点に着目し、過労やストレス、その他様々な要因から細胞内環境が継続的に酸素不足になるとミトコンドリアが細胞から抜け出し、場合によっては異常細胞(癌細胞)となり、分裂を絶え間なく続けるようになると述べられました。
つまりガンの原因は、食品添加物等の発がん物質が主要な要因ではなく、酸素不足を生む偏った生き方が本来の原因であると結論付けられました。
従ってガンを予防あるいは克服するには、過労やストレス、不適切な食事等を是正し、歪んだ生活習慣を整えることが肝要であり、また酸素を十分に摂取しそれを循環させるには、深呼吸と体を温めることが有効であると述べられました。
とは言いましても、放射線物質、ダイオキシン、農薬、アスベスト、電磁波等、これらの物質が健康に大きな悪影響を与えるのは周知のことですから、これらを避ける、あるいは体内から排泄する(デトックス)ことも留意すべき事項と私は考えています。
なお上記の安保先生の理論は、Healthと言う医学雑誌に「がん患者の内部環境と提言:発癌は不利な内部環境を克服する解糖系への適応応答である」と言うタイトルで掲載されました。
また一般書籍としては、「人が病気になるたった2つの原因」に詳しく書かれています。
by d_mitsuda
| 2011-10-24 22:04
| 健康
木の香治療院 院長日記
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