北枕とは、頭を北の方角に向けて寝ることを言います。お釈迦様が亡くなる時の姿勢が北枕だったので、北枕は忌み嫌われておりますが、健康のことを考えると北枕が体に合っています。

地球は、北がS極、南がN極の巨大な磁石であるといえます。磁石のまわりには磁力が作用し、このような空間を磁場と言いますが、地球も磁石ですから磁場が生じ、その磁場を地磁気といいます（参考：国土地理院のホームページ）。

この地磁気は、微小ではありますが、私たちの体の神経伝達や血液中のイオンの流れ（血液循環）にも影響を与えます。
フレミングの法則により、血管の中をプラスイオン（Na+ 等）が流れるとそのまわりに時計回りの磁力線が生じ、マイナスイオン（Cｌ- 等）が流れると反時計周りの磁力線が生じます。この磁力線と地球の磁力線の関係から、東西方向に寝ると血管内でイオンの偏りが生じて血液循環が悪くなります（参考 ：堀泰典 著「体内静電気を抜けば病気は怖くない！」）。一方、北枕で寝ればこのような血流障害を起こすような電気が流れないため、血液循環はよくなり健康にも良いといえます。

お釈迦様が亡くなる時に北枕で寝たのは、恐らくその方が体感的に体調が良いことが分かったからでしょう。またある重い病気を患う患者さんにこの話しをしたところ、北枕が最も気持ち良く眠れると話されていました。
そんな事実を考えると、やはり北枕が良いのでしょうね。

但し、住んでいる場所の地磁気の状態や家（建物）の中の電磁波の状況によって、地球の磁力線の方向が少し変わっているかもしれません。従って、自分に最も良い方向を判断するには、筋テスト等で調べた方が無難と思われます。