2011年 11月 14日 ( 2 )

産科学講座 「ひとが人になるために」 ~ その③

チェルム医師が用意していた講義内容は、前回のブログで終わりです。
以下、質疑応答について記述致します。

〇 母乳
体から体外に放出される分泌物の分泌腺は、汗腺、乳腺、脂腺の3つがあります。

・汗腺 → 汗を放出。性状は水っぽい
・脂腺 → 脂肪を分泌
・乳腺 → 乳汁を分泌。脂肪やたんぱく質、乳糖、電解質を含む

発達生物学によると、神経・感覚系が発達している動物は、母乳の乳糖成分が多くなります。人間は神経・感覚系が発達しているので、乳糖は多くなります(7%)。
なお、象は脳が非常に発達していて乳糖成分も多く(12%)、生涯学習をし続ける動物といわれています。また鯨やイルカも同様に、乳糖値が高いです。

母乳にはたんぱく質も含まれ、これはアストラル体の根拠となります。
脂肪分は、熱の必要量に応じて高くなります。冷たい水の中にいる鯨は、脂肪分が50%を占めます。

母乳に含まれる糖脂質(脂質と糖鎖が結合したもの)は脳の重要な素材で、意識を覚醒させる作用があります。勿論、糖脂質だけでなくタンパク質やその他成分にも、背景に霊的な力が働いています。

母乳は、母親の有機物から作られ、母親の素材そのものです。そして人間の始まりを形成します。
乳腺は、与えるという魂の質を持っており、意識する器官と意識しない器官の中間にあります。生まれた時にも死ぬ時にも機能しなくなることを考えると、時間的にも乳腺は中間に位置します。

母乳は、普遍的に子供に与えることができる、見返りを求めずただただ与える愛の態度です。

なお、出生前に栄養を与えるのは胎盤ですが、胎盤は「第二の亡骸」とも呼ばれています。
世間には胎盤を食べる風習があり、それについて賛否を唱えることはしませんが、第二の亡骸である胎盤には敬意を払いたいと考えます。

〇 流産
流産児はかつてゴミとして扱われてきました。胎児にも人間としての結びつきがあると言う認識がなかったのです。

流産は、出会いと考えるべきです。短かったけれども物質的な出会いがあった。その出会いに喜びと感謝をする、量(期間)ではなくで出会いの質に重きを置く、それが大切です。受肉しようとしている人間との出会いは、地上に生まれでた人間との出会いと全く変わりはありません。
生まれてくる人間が私たちのところに来てくれるのはかけがいのないことです。長期に亘る友人と出会うのと同様に、短い時間だけ胎児と出会ったのです。私たちを愛して信頼をもって胎内に宿り出会った、短かったけれども贈り物をされたことに変わりはありません。

流産に対しては新しい視野が必要です。妊娠・出産は、私たちだけの望みではなく、相手(子供)がどうしたいのかも考え、彼らが望む空間を提供する必要があります。
人生には物事が起こるべくして起こります。そのことが理解でき、また来て欲しいと願えば、流産・死産は少なくなっていきます。
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by d_mitsuda | 2011-11-14 21:55 | 出産・育児

産科学講座 「ひとが人になるために」 ~ その②

〇 3つの系と誕生
私たち人間は、神経・感覚系は完成して誕生します。
代謝系は未来の課題として誕生します。従って、新生児は肉を食べられませんし、物質的なものには時間をかけて段々と慣れていきます。そう言う意味において、人間はとても未来的です。
リズム系は誕生の瞬間に機能します。実際心臓は、誕生時に弁が開放します。

〇 動物と人間の違い ~ 時間への意識
人間は、過去を思い出すことができます。過去を振り返り、そこから結論を出すことができます。
また未来に向かって衝動、行動を起こすことができます。
人間は、過去と未来の間にある現在において、目覚めて生きています。即ち霊界を地上に降ろすことができます。

〇 誕生の意味
誕生は、一人の人間の誕生ではなく、二人から三人になるという家族の誕生です。このことが理解できないため、現在様々な社会的問題が起きています。若い母親は子供のために生き、若い父親は気質によって変わる(?)ことを理解しないと、悲劇的な問題を引き起こしてしまうことがあります。

妊娠中は胎児と母親は一体でしたが、出産と共に別個の存在として分かれます。そして母親は、この一体であったことを出産とともに手放さないと、後で困難を持つことがあります。
自分の中に抱え込んでいたものが出産と共に別々となることで初めは痛みを伴うこともありますが、これは20年後に子供が自立を迎える時に感じる痛みでもあります。

一体であったものが2つに分かれること、これは大きな意味を持ちます。
胎児のうちは、自分の中から胎盤を通して栄養を与えていました。これは代謝系を通して胎児は栄養を得ることを意味します。
一方誕生後は、外側にある乳房から栄養を与えるようになります。これには2つの意思・決断が必要です。一つはお母さんが栄養を与えるという意思・決断、もう一つは子供が自ら栄養を取るという意思・決断です。どちらか一方でも意思・決断が働かないと、子供は栄養を得られなくなります。栄養を得る形態が、頭(神経感覚系)を通して取得することに移行したことを意味します。
なお胎盤の断面図と、乳房の断面図は非常によく似ています。

〇 アントロポゾフィー医学を行う産科医として
全ての西洋医学的学問(知識)があることを背景にして、人間としてやるべきことをやる、人間的なものを前面に出していく、これがアントロポゾフィー医学を実践する産科医としてのあり方です。それには医師と助産師の役割についても注意深く推し量りながら、多過ぎず少な過ぎず、正しい道で介入していく、そのような医療態度が大切です。
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by d_mitsuda | 2011-11-14 20:48 | 出産・育児


木の香治療院 院長日記


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